2015年12月

  • 盲導犬体験記の続き、最終回である。

    その1はコチラ
    その2はコチラ

    会場を出て1ブロック先の交差点まで、ワンちゃんの案内のおかげで楽にたどり着けた。

    「さあ、いま来た歩道を戻っていきますよ。」

    ワンちゃんと来た歩道をUターンして歩き始めた。

    「歩道には割と大きなイチョウの並木があります。犬は左寄りをあるくようにしているんですが、そのイチョウの木々を上手によけて誘導してますよ。」

    難易度が高めの歩道なのだそうだが、なんのストレスもなくスタスタと歩ける。ワンちゃんのハーネス通りに歩くワシには、どこがすごいのかよく分からない(あせ)。

    気持よく歩いているとトレーナーさんから声がかかった。

    「ハーネスを持つ手がリラックスしてますよ、だいぶ慣れましたね!」

    ハーネスの感じと、足にそっと触れるワンちゃんの脇腹の毛の感覚でなんの不安もなく歩けていることに、改めて気がついた。これが盲導犬の与えてくれる安心感なのじゃろう。

    そうこうしているうちに再び自分の前を横切る車の音が近くなって来た。交差点が近いことを音で感じる。ワンちゃんが止まって交差点に来たことを知らせてくれる。

    そして盲導犬体験も概ね終了。再び一ツ橋ホール前の広場を通り、二重自動ドアを抜けブース近くに戻る。最後にすぐ横にある階段でワンちゃんの挙動を体験して全て終了。

    生まれて初めての大変貴重な体験ができた。
    トレーナーさんとワンちゃんにお礼を言って帰宅の途に。

    さて、先ほど歩いた歩道ってどんなんだろう?、難易度高めらしいけど、快適に歩けているしのう。。。

    帰りがけに現場を見に行ってビックリ!
    歩いたコース_

    次の盲導犬体験している方がおっかなびっくり歩きだしているのがワシがスタスタ歩いて帰ってきた歩道じゃ。

    けっこうな太さのイチョウが何の仕切りもなく歩道にニョキニョキ生えているではないか!
    もし、こんなところを目隠し白杖のみで歩いたとしたら、イチョウに衝突しまくることであろう。

    改めて盲導犬のものすごい能力に感心したのである。

    さて、最後のワシなりのまとめじゃ。

    ○盲導犬は貸し出されていること
    ○盲導犬は全盲だけでなく視覚障害者の皆さん全般に貸出しできること
    ○盲導犬は視覚障害者の安全を守るスペシャリスト
    ○盲導犬は行き先までの道案内をするわけではないこと
    ○でも視覚障害者にとって大きな安心と安全を運んでくれていること

    うむ、大変勉強になったわい。
    まさしく気が付いていないこと、知らないことを体験出来たのじゃ。
    これからも盲導犬や介助犬を支援していきたいと思わせてくれたワンちゃんとトレーナーさんに感謝!

    盲導犬について詳しいことは日本盲導犬協会のWebを御覧あれ。
    支援したいと思っている方も、是非協会までアクセスして下され!!

    日本盲導犬協会
    https://www.moudouken.net/

     

  • 盲導犬体験記 その2,前回からの続きである。

    いよいよ建物の外に向かって歩き出した。
    あ、いま玄関マットに踏み込んだ!。そう、視覚を失ったとたん全身で受ける刺激に気がつくようになった。普段まったく気にしたことがない床と玄関マットのわずかの高さの違い、踏み心地の違いを感じる、、、いや、気がつくようになったのである。
    二重自動ドアに踏み込んでいよいよ外の世界へ。室内からドア間、そして外と、音の反響でなんとなく空間がわかる。空気の温度で外の世界を身体で感じる。

    たぶん晴眼者(見える人)の我々も全身で受ける周囲の情報を身体は気がついているのに、視覚情報を優先しているため他の刺激を情報として気にしていないのだと思う。晴眼者がいかに視覚情報に頼って生活しているかを思い知らされる。

    体験歩行ではトレーナーさんが体験者の代わりに盲導犬に指示をしてくれる。指示は英語じゃ。
    ワシは英語にしておくと、ワンちゃんが周囲の言葉に惑わされず指示を確認できるからかと思ったのじゃが、英語にしておくと訛りなど個人の差で指示が異なるようなことがなくなるという理由があるそうじゃ。

    「はい、会場を出て斜め左方向に行きますよ。」

    さっき歩いて入ってきた入口から出たにもかかわらず、位置関係がまったく分からない(あせ)。
    地面の踏み心地が変わって歩道へ。と、ワンちゃんがピタリと止まった。

    「ここに段差があります。こうして歩行者に段差などの危険を知らせるときは止まるんですよ。」

    足を少し前に出して探ってみると建物の敷地から歩道に降りる段差がある。
    す、すごい…おりこう!!

    段差を超えて歩道に出た。

    「では、ここから歩道沿いに進んでみましょう。」

    トレーナーさんの英語の指示に従いワンちゃんは左に進む。彼女は絶妙な速度でハーネスを持つワシをリードする。
    ワシの左側を歩くワンちゃんに軽く足が触れながら進むのじゃが、その感覚が非常に心地よい。視界がない中でそっと触れるワンちゃんの身体に、この子にリードしてもらえれば大丈夫!という安心感を覚える。

    今まで右横から聞こえてきた車の音が、しだいに正面からも聞こえ始めた。交差点だな、と思ったらワンちゃんが止まった。

    「交差点につきました、足で探ると前に段差がありますよね。犬は段差や交差点で止まって教えることができるのですが、進むかどうかは人間が指示します。信号は人間が判断しないといけないんです。」

    あぁっ、たしかに!
    トレーナーさんが言われるように強度の近眼で白黒画像しか見えない犬が信号を判断できる訳がない。
    言われてみれば当たり前のことなのに、頭からそんな事実は消し飛んでいた自分に気が付いた。

    「犬はGPSやカーナビではないですから、行く先は人間が判断して指示するんですよ。」

    これまた、あまりにも当たり前のことなのにそこまで考えが回っていなかった。
    盲導犬は万能ではないのだ。視覚障害を持つ歩行者の目の前に現れる差し迫った危険から身を守ってくれる素晴らしいパートナーではあるが、外出移動のすべてを担ってくれるわけではない事実。なぜ当たり前のことに気づけなくなっておるのじゃろうか。

    それは、盲導犬をはじめとしたハンディキャップを持つ人達の周りのことについての情報が少ないこともあるとは思うのじゃが、それ以上に健常者が関心を持っていなさすぎることが理解不足に繋がっておるのじゃろう。

    その3に続く

  • 無頼庵老師である。

    11月下旬に東京の一ツ橋講堂で日本ロービジョン学会が開かれてたので、お仕事関連で学会発表と併せて行われた展示会に参加してきた。ロービジョン学会というのは、弱視など見えるけど視力障害があって生活に支障がある人たちをサポートする医師や研究者、企業などの集まりである。

    展示会場を出ようと出入り口にむかったところ、ドアの横にワンちゃんがお座りしておるではないか!
    目の前にゴールデンと黒のラブと2頭のレトリバーちゃん、ワンコ好きのワシは早速近寄ってなでなで(笑)

    ワンちゃん達はベストを着ている。そう、この子たちは盲導犬なのであった。
    そこは日本盲導犬協会の神奈川訓練センターが開設しているブースで盲導犬貸与のお知らせに来ているとのこと。お話を聞いて初めて知ったのが、

    ・盲導犬は貸与されていること(ペットを飼うくらいの費用ですむということ)
    ・弱視のような視覚障害で全盲ではない人でも盲導犬を使えること
    つまり「見える」人でも生活に不自由が認められる人なら盲導犬を貸してもらえることじゃ

    こうしたことは多くの方が知らないことだと思う。
    詳しくはコチラのWebへ。
    公益財団法人 日本盲導犬協会

    そこでは盲導犬体験ができるということなので、何でも体験してみたいワシは早速申し込み。
    ワシを案内してくれるワンちゃんがこちら。
    moudouken

    よい子の皆さん、写真をみてお気づきじゃろうか、盲導犬ちゃんのハーネスがU字型ではないのじゃ。今は棒形のものが主流になっておるとのこと。

    アイマスクをかけ、トレーナーの方に付き添っていただいて、いよいよ盲導犬体験の開始である。

    立ち位置はワンちゃんが少し前を歩く位置、ワンちゃんの脇腹くらいに立つ。ワンちゃんのハーネスを持って手を自然に下ろすとちょうどこの場所に落ち着く。ワンちゃんとの距離は歩いていて足がワンちゃんとちょっと触れるくらい。脇腹の位置で歩くとワンちゃんと触れる距離でも、よほどのガニ股歩き出ないかぎりワンちゃんの足を踏んでしまうことはないそうじゃ。ワシ、ガニ股でなくてよかった(^^;

    ポジションの確認などの指導を受けながらいよいよ建物の外へ。

    次回に続く!

  • 中央線ライナーの収益を考える

    無頼庵老師である。

    東京の多摩地区に住んでいるワシは、新宿から電車で帰るときに「中央ライナー」(または青梅ライナー)を使って帰宅しておる。はい、この電車じゃ。

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    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC より引用

    このライナーという電車は全席予約制で席が取れればゆったりと帰宅することができるので、510円のライナー券を買ってついつい利用してしまう(^^ゞ
    ある日、ライナーを待っているときにふと気になったのが…

    このライナーでJR東日本は幾ら儲かっているのだろう?

    という疑問じゃ(笑)

    正確に出すことはできないので、流行となったフェルミ推定っぽく収益を試算してみることにした。

    —☆—☆—

    中央線を走るライナーの本数は次の通り。
     ◎上り:朝3本、下り;帰宅時間 8本 = 合計11本

    さて、座席数を概算してみよう。

    列車は9両編成、11両編成の2種類、1両あたりだいたい18列×2人掛け×2席、トイレやグリーン車で列が少ない車両もあるので…

     ◎平均 10両×15列×4人掛け=600席

    という結果になった。
    料金は、一般料金510円、グリーン料金720円。グリーン席はさほど多くないので試算では無視しよう。
    列車の乗車率を90%(実際はほぼ100%)とすると…

     ◎1日当たりの売上→ 600席×510円×0.9=275,400円/1編成⇒ ×11編成=3,029,400円

    なあんだ、1日たったの300万円か、と思うなかれ。
     ◎ 週間売上= ×1週間5日=15,147,000円(週1500万円ときくと結構すごい気がするでしょ)

     ◎ 年間売上= ×52週間 =787,644,000円
     

    年間に直せば、約7億9千万円!

    ホームライナーや、のちに特急になった路線を含めると首都圏で通勤特急は5系統くらいあるので売上だけで約40億円、人件費は今いる社員をうまく回せばかなり節約できるので経費を1/3と見ると、、、
    ライナーなど有料通勤特急の純益は26億円くらいになるのである。これってけっこうなサイズの企業レベルの純益じゃ。

    フェルミ推定って結構遊べるわい(笑)
    それにしても、ちょっと便利!な電車とはいえ侮れないものであるのう。